沖縄の旧盆、のしの水引は「赤」でした|お中元と一番人気のお供えのこと

沖縄の旧盆ののしの水引は赤白の蝶結び。2026年の旧盆は8月25日から27日の3日間 🌱LIFE STYLE(ライフスタイル)
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毎年この時期になると、わたしは同じところで手が止まります。のしの水引、何色だったっけと。

香典袋もそうです。お店の棚の前で「これで合っているのかな」と迷ったまま、なんとなく選んでしまう。そんなことを何年も繰り返してきたので、今年やっとちゃんと調べました。

調べてみたら、思っていたよりずっと面白かったです。沖縄と本土では、同じ「お盆のお供え」なのに、のしの色が真逆でした。しかもマナー本のとおりにすると、沖縄ではかえって浮いてしまうところもありました。

先にお断りしておきます

これから書くことはあくまで「わが家のやり方」です。沖縄の旧盆は、地域によっても、家庭によっても、驚くほど違います。昔ながらの細かい風習がきっちり残っている地域もありますし、うちのようにかなり簡略にしている家もあります。

「沖縄はこうだ」ではなく、「こういう家もあるんだな」くらいの気持ちで読んでいただけたら嬉しいです。

kairi
kairi

この記事、うちの親戚のやり方がかなり入っています。

よそのお家と違っていたら、ごめんなさいね🙏

2026年の沖縄の旧盆は 8月25日(火)〜27日(木)

沖縄の旧盆は旧暦の7月13日〜15日なので、毎年日付が変わります。2026年はこの3日間です。

旧盆は基本この3日間ですが、地域によっては4日間のところもあります。お住まいの地域の慣わしに合わせてくださいね。

呼び方すること
8/25(火)ウンケーご先祖様をお迎えする日
8/26(水)ナカビ(中日)中日。昔からの「あいさつ回りの日」とされてきた日
8/27(木)ウークイご先祖様をお見送りする日
※地域によっては4日間かけて行うところもあります

この3日間はずっと動いています。お供えも、親戚へ持っていくお中元も用意しますし、迎える側にもなります。のしを用意する場面が、何度もあるんです。

じつは「ナカビに回る」とは限りません

本やサイトを見ると「中日(ナカビ)に親族へあいさつ回りをする」と書いてあります。昔からの形としては、たしかにそのとおりだと思います。

でも今はほとんどの家庭が共働きです。旧盆の3日間が平日にあたる年も多いので、実際にはウンケー・ナカビ・ウークイのうち、行ける日に回るという形になっています。

わが家の場合はこうです。

  • ナカビ…母方へ
  • ウークイ…父方へ(わたしが生まれた家です)

ウンケーの日に回る方もいますし、さらに最近は──

旧盆が始まる前の、日曜など休みの日に回ってしまう。

という方も増えています。まだご先祖様をお迎えしていない日なのですが、そこはもう、お互いさま。仕事や家庭の都合が優先です。

ここでもやっぱり「細かいことは気にしない」なんですよね。だからもし日にちが合わなくても、気に病まなくて大丈夫です。

kairi
kairi

うちは、ナカビが母方でウークイが父方。

もう完全に、行ける日で決めています😅

沖縄の旧盆、のしの水引は「赤」でした

沖縄の旧盆のお中元 親族へのあいさつ回り = 慶事 お中元 赤白・蝶結び 本土のお盆のお供え ご仏前へのお供え = 弔事 御供・御仏前 黒白(黄白)・結び切り
同じ「お盆」でも、沖縄と本土でのしの色が真逆になります
旧盆の看板が立つかねひでの売り場。右手には赤い水引ののしをかけたお供えの箱が並ぶ
旧盆シーズンの売り場。右のほうに、赤い水引ののしをかけた箱が並んでいるのが分かります(筆者撮影)

結論から言うと、沖縄の旧盆に持っていくお中元は、赤白の蝶結びです。お店で「赤棒」と呼ばれている、赤い線が入ったあののし紙です。

本土のお盆のお供えは、黒白(関西などでは黄白)の結び切り。まったく違います。

なぜ沖縄だけ赤なのか

理由を知って、なるほどと思いました。

沖縄のナカビのお中元は、ご仏前へのお供えではなく「親族へのあいさつ回りの手土産」だから。

分家がムチスク(宗家)へごあいさつに伺う。その手土産です。だから弔事ではなく慶事の扱いになって、水引も赤白の蝶結びになるんですね。

本土の「お盆=ご先祖様へのお供え」とは、そもそも役割が違っていました。ずっと同じものだと思って迷っていたので、これが分かっただけでもすっきりしました。

表書きは「お中元」でいい|マナー本と沖縄の実際が違うところ

ここが、調べていていちばん面白かったところです。

マナーの本やサイトを見ると、「立秋を過ぎたらお中元ではなく残暑御見舞と書く」と必ず出てきます。2026年の立秋は8月7日なので、旧盆の8月25日〜27日はとっくに過ぎています。この理屈でいくと「残暑御見舞」になるはずです。

でも沖縄では、そのまま「お中元」です。

細かいことは気にしない。沖縄はそのまま「お中元」。

お店に並んでいるのし紙も「お中元」ですし、いただくものも「お中元」です。そもそも旧盆自体が旧暦で動いているので、新暦の立秋で線を引くという発想があまりないのだと思います。

マナーの本どおりにしようとしてかえって浮いてしまうことがあるので、ここは沖縄の書き方に合わせるのが正解です。わたしも毎年「お中元」で出しています。

ちなみに、年が明けても「お歳暮」ののしで持ってくる方がいます

ついでにもうひとつ。お正月の話です。

最近は「お年賀」も増えてきましたが、沖縄では年が明けてから「お歳暮」ののしを貼って持ってくる方が、ふつうにいらっしゃいます。

本土の感覚だと「年内がお歳暮、年明けはお年賀」ですが、ここでもやっぱり細かいことは気にしないんですね。もらう側も、誰も気にしていません。

そもそも、なぜ毎年これで悩むのか|旧盆は本当に忙しい

のしのことで毎年悩むのには、理由があります。持っていく先が、とにかく多いんです。

お正月に親戚が集まることは、高齢化もあって少なくなりました。でも旧盆だけは、今でも必ず親戚を廻ります。しかも──

  • 父方の親戚
  • 母方の親戚
  • さらに嫁ぎ先の親戚

わたしは嫁いでいますが、それでも父方・母方の両方を廻ります。わたしのまわりも、ほとんどそうです。そこに嫁ぎ先が加わるので、旧盆は本当に大忙しになります。

さらに、お仏壇があるお家は迎える側にもなります。廻りながら、来客もある。だからこの時期は、家じゅうがずっと動いています。

毎年のしで迷うのは、うっかりしているからではなくて、それだけ何度も、何軒も用意するからなんですよね。

何をお供えするか|飲み物がいちばん助かるそうです

わたしは最近、Costcoで飲み物を買ってのしを貼り、お仏壇にお供えすることが増えました。

というのも、飲み物があると助かると言われることが多いからです。親戚が集まる家では人の出入りが多くて、お茶やジュースはいくらあっても困りません。日持ちもするので、余っても無駄になりません。

かねひで店内に並ぶ沖縄のお供え用の色鮮やかな落雁やお菓子
お供え用のお菓子。この色づかいは、本土ではなかなか見ない光景です(筆者撮影)

沖縄でいちばん人気は「シーチキン」です

そしてこれが、沖縄の旧盆でいちばん面白いところかもしれません。

お供えでいちばん人気があるのは、シーチキン(ツナ缶)の詰め合わせです。スーパーに行くと、この時期は入口のすぐ横に山積みになっています。

ところがマナーの本を読むと、こう書いてあります。

魚や肉など、殺生を連想させる品は避けましょう

沖縄でいちばん人気のものが、マナー本では避けるものになっている。ここでもまた、本に書いてあることと実際が違いました。

沖縄では、シーチキンは「日持ちして、どの家庭でも必ず使う、ありがたいもの」という受け止め方なんだと思います。実際、もらって困ったという話は聞いたことがありません。

同じ理由でスパム(ポークランチョンミート)も人気です。こちらは内地の方にとくに喜ばれます。沖縄らしさがありますからね。

kairi
kairi

マナーの本で「魚は避けましょう」を見たときは、えっ?となりました。

沖縄では、シーチキンが一番よろこばれるのに🐟

お米は減りました|値上がりの影響が出ています

もうひとつ、最近の変化です。

以前はお米もお供えの定番で、けっこう多かったのですが、ここ最近のお米の高騰で、逆に少なくなりました。

その一方で、シーチキンの人気は変わりません。値段が上がりすぎず、日持ちして、必ず使う。こういう時期だからこそ、選ばれ続けているのかもしれませんね。

喜ばれるもの・避けたほうがいいもの

喜ばれるもの避けたほうがいいもの
ジュース・お茶・ビールなどの飲み物生もの・傷みやすいもの
洗剤・タオルなどの日用品五辛(ねぎ・にんにく・にら・らっきょう・しょうが)
乾き菓子・ゼリー・佃煮現金・金券・刃物・履物
金額の目安は1,000円〜3,000円ほど。※一般のマナーでは「魚・肉は避ける」とされていますが、沖縄ではシーチキンが一番人気です。地域や家によって考え方が違うので、迷ったら周りに合わせるのがいちばんです

ゼリーの詰め合わせは、常温で日持ちして個包装で分けやすいので、人が集まる家にはちょうどいいです。冷やせばそのまま出せます。

お供え用のゼリー詰め合わせを見る

飲み物をケースで用意するなら、重いのでネットで届けてもらうのがラクです。車に積んで運ばなくていいのは、想像以上に助かります。

お中元・お供え用の飲み物を見る

うちの親戚は「1,000円の祝儀袋」にしました

もうひとつ、うちの実家の親戚のあいだでやっていることを書いておきます。

きっかけはコロナでした。あの頃「今年はどうしようか」と話し合ったのが始まりで、それからもう数年、この形が続いています。

話し合ったのは、高齢のおばさんたちと母です。

お年寄りだけのお家に品物を持っていっても、使い切れないんです。ジュースもお菓子も、余ってしまう。それなら現金のほうがありがたいだろう、という話になりました。

そこで今は、祝儀袋に1,000円だけ入れて、お供えするという形にしています。

金額は1,000円で統一。誰にも負担がかからないように。

金額をそろえているのは、気をつかい合わないためです。人によって違うと、多い少ないが気になってしまいますから。

品物にするなら、この3つが定番です

もちろん、品物で贈る形もそのまま残っています。話し合いのときに名前が挙がったのは、この3つでした。

  • シーチキン…やっぱりこれが一番。どの家でも必ず使います
  • スパム(ポークランチョンミート)…内地の方にはとくに喜ばれます
  • お米…定番でしたが、値上がりで少なくなりました

シーチキンもスパムも、マナーの本では「避けましょう」に入る品です。でも沖縄では、これがいちばん喜ばれます。ここは本より、地元の感覚のほうが正しいと思っています。

それでも、会いに行くことはやめませんでした

実は「もう配送で済ませてしまおうか」という話も出ました。

でも、そこはやめました。理由はこれです。

お仏壇の前で、ご先祖様に手を合わせるのがいいから。

品物は簡単にする。日にちも都合に合わせる。でも行って、手を合わせることだけは残す。そういう形に落ち着きました。

うちの親は、わたしたちにこう言ってくれています。

母

あなたたちが、やりやすいようにやりなさい。

この言葉に、ずいぶん助けられています。

※これはうちの実家の親戚だけのやり方です。嫁ぎ先はまた別ですし、よその家ではまったく違うと思います。勝手に現金にすると失礼になる場合もあるので、まずは身内で相談してみてくださいね。

じつは、お香典も1,000円なんです

この「1,000円」という考え方、旧盆だけの話ではありません。

沖縄では、お通夜や告別式に、ちょっとした知り合いでも必ず伺います。お付き合いの範囲が広いので、その機会もどうしても多くなります。

そのお香典も、地域で「1,000円」と決めてあるところが多いんです。

冒頭で「香典袋でも毎年悩む」と書きましたが、悩んでいたのは書き方や色のほうで、金額で迷ったことはありませんでした。決まっているからです。

金額が決まっているというのは、若い世代にとって本当にありがたいことです。

いくら包めばいいのか。少なすぎないか、多すぎて気をつかわせないか。そこで悩まなくていいだけで、ずいぶん気持ちが軽くなります。

こういう形にしてくれたのは、親の世代です。わたしたちは、そこにとても感謝しています。

kairi
kairi

金額が決まっているって、本当にありがたいんです。

包む額で迷わなくていいだけで、気持ちがずいぶん軽くなります。

どこで買うか|スーパー・Costco・ネット

沖縄でお供えを買うなら、この3つが現実的です。

かねひで店内の旧盆セール売り場
この時期のスーパーは、入ってすぐが旧盆の売り場になります(筆者撮影)
  • かねひで・サンエー…この時期は専用コーナーができます。のし紙もその場で付けてもらえます
  • Costco…飲み物をまとめて買うならここ。ただしのしは自分で用意します
  • ネット通販…重いものを運ばなくていい。のしを付けてもらえるお店も多いです

のし紙だけが必要なときは、短冊タイプが手軽です。Costcoで買ったものに自分で貼るときは、これを使っています。

のし紙(赤棒・短冊)を見る

スーパーの使い分けについては、こちらの記事にまとめています。

沖縄のスーパー比較|かねひでとサンエーの違いとお得な使い方

まとめ

  • 2026年の沖縄の旧盆は8月25日(火)〜27日(木)。お中元を持っていくのは中日の8月26日
  • のしの水引は赤白の蝶結び。本土のお盆(黒白・黄白)とは真逆
  • 理由は「ご仏前へのお供え」ではなく「親族へのあいさつ回りの手土産」だから
  • 表書きはそのまま「お中元」でOK。マナー本にある「立秋を過ぎたら残暑御見舞」は、沖縄では気にしません
  • 品物はシーチキンが一番人気飲み物も助かると言われます。日用品・ゼリー・乾き菓子も定番
  • お米は値上がりの影響で減りました。シーチキン・スパムの人気は変わりません
  • うちの実家の親戚では、コロナをきっかけに祝儀袋に1,000円という形にして数年になります
  • お香典も1,000円と決めている地域が多く、金額で迷わなくていいのは本当に助かります
  • 旧盆は父方・母方・嫁ぎ先を廻るので、のしを何度も用意することになります
  • 回る日は「ナカビ」と決まっているわけではありません。共働きが多いので、行ける日に回ります。旧盆の前の休みの日に回る人も増えています

毎年ふわっと迷っていたことが、今年やっと言葉になりました。来年のわたしのためにも、ここに残しておきます。

もういちど書いておきますが、ここに書いたのはわが家のやり方です。沖縄の旧盆は、地域によっても家庭によっても本当に違います。昔ながらの形をきちんと守っているお家もあれば、うちのように少しずつ簡単にしてきた家もあります。

どちらが正しいということはないのだと思います。うちの親が言ってくれた「やりやすいようにやりなさい」が、いちばん本当のところなのかもしれません。

迷ったときは、まわりの方や身内に聞いてみるのがいちばん確実です。この記事が、その入口くらいになれたら嬉しいです。

そして、こうやって少しずつ形を変えて、続けやすくしてきてくれた前の世代に、あらためて感謝しています。続けられる形にすることが、いちばんの供養なのかもしれませんね。

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