沖縄のスーパーに行くと、ツナ缶が12缶入りの箱のまま積まれています。本土から来た方には「なんで箱で売っているの?」と、よく不思議がられる光景です。そして旧盆の時期になると、仏壇のお供えにもシーチキンが並びます。
この記事では、沖縄でツナ缶が箱で売られる理由と、どれくらい食べられているのか、そしてお供えの一番人気がシーチキンなわけを、わが家のまわりの話をまじえてまとめました。
先に答えです
1. なぜ箱で売る?
お盆にお米を持って親戚を回る習慣に合わせて、贈り物用に箱で売り始めたのがはじまりです
2. どれくらい食べる?
シーチキンの消費量は全国平均の約4倍。チャンプルーの具としてふだんの料理に使われます
3. お供えにもする?
はい。わが家のまわりでは旧盆のお供えの一番人気です。マナー本の「魚は避ける」とは真逆です
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お供えの話は、うちの親戚まわりのやり方です。沖縄でも地域や家によって違うので、よそのお家と違っていたらごめんなさいね🙏
沖縄の人はなぜツナ缶を箱で買うの?
理由は大きく分けて2つあります。「贈り物として定着したこと」と、「ふだんの料理でたくさん使うこと」です。ただ、沖縄のどの家庭も箱で買っているわけではありません。
わが家の買い方は箱はどこで買える?に書いています。

はじまりは「お盆のお米」の代わりの贈り物
沖縄には、お盆に親戚の家を回って手土産を持っていく習慣があります。昔はその手土産にお米を持っていく家が多かったそうです。
沖縄タイムスの記事によると、はごろもフーズの当時の営業担当の方が、この習慣に目をつけてシーチキンを箱で売り始めたところ、一気に消費量が伸びて、お米と一、二を争う贈答品の定番になったそうです。はごろもフーズが沖縄営業所を開いたのは1980年です。
チャンプルーに「調味料」として入れるから
もうひとつの理由は、沖縄の家庭料理です。ゴーヤーチャンプルーのような炒め物に、ツナを油ごと入れてうま味を出す使い方が広く知られています。肉の代わりというより、だしや調味料に近い役割です。
わが家でも、ツナ缶は何にでも使えるんです。よく作るのはこんな料理です。
- きゅうりの和え物
- シーチキンマヨネーズ
- 野菜炒め
- アンダンスー(油みそ)

油みそ(アンダンスー)はツナ缶でも作れる?
作れます。アンダンスー(油みそ)は、豚の三枚肉を使って作るお家もありますが、ツナ缶でもバッチリおいしいんです。

三枚肉を使う家庭もあるけど、ツナ缶でもバッチリおいしいよ😊


作ったアンダンスーは、瓶に入れて子どもたちにもお裾分けしています

箱で買う理由のまとめ
| 贈り物 | お盆に親戚を回るときの手土産。お米と並ぶ定番になった |
|---|---|
| 料理 | チャンプルーなどに油ごと入れて使う。使う量が多い |
| 売り方 | スーパーにバラ・3缶パックと並んで12缶入りの箱が置いてある |
| はじまり | はごろもフーズが1980年に沖縄営業所を開設 |
※沖縄タイムス(2021年8月16日)の記事をもとにまとめました(2026年9月に確認)。
沖縄のツナ缶の消費量はどれくらい?
はごろもフーズの調べでは、沖縄県内のシーチキンの消費量は年間1,631万缶(2017年度)。これは全国平均の約4倍にあたるそうです(沖縄タイムス 2021年8月16日)。
はごろもフーズは2020年に、「沖縄の皆さんへの感謝」として首里城の再建に1億円を寄付すると発表しています(沖縄タイムス 2020年2月1日)。メーカーから見ても、沖縄はそれだけ大事なお客さんなんですね。
一方で、ツナ缶も値上がりが続いています。はごろもフーズは2023年1月出荷分から、シーチキンなど65品目を値上げしました(琉球新報 2022年11月1日)。それでも箱で買う習慣は、今も続いています。
旧盆のお供えにシーチキン?マナー本とは真逆の一番人気
ここからは、わが家のまわりの話です。沖縄の旧盆は、父方・母方の両方の親戚、それに嫁ぎ先まで回るので大忙しです。そのとき持っていくお供えで、いちばん人気なのがシーチキンなんです。
旧盆が近づくと、スーパーの入口を入ってすぐのところに、シーチキンが山積みになります。それくらい、旧盆の定番なんです。
ところが、お供えのマナーを調べると「魚や肉は殺生を連想させるので避ける」と書いてあります。沖縄の一番人気が、マナー本では避けるものに入っているんです。
| マナー本 | わが家のまわり | |
|---|---|---|
| 魚・肉 | 殺生を連想させるので避ける | シーチキンが一番人気 |
| お米 | 定番 | 定番だったが、値上がりで最近は減った |
| のし | 黒白・黄白の結び切り | 赤白の蝶結びで「お中元」 |
のしの色がなぜ赤なのかは、沖縄の旧盆、のしの水引は「赤」でしたの記事に詳しく書いています。

お米はここ最近の値上がりで減ったけど、シーチキンの人気は変わらないんですよ🐟
お供えでもらったシーチキンは、そのあとどうするの?
仏壇のある家は、旧盆に親戚を迎える側にもなります。お供えのシーチキンを、いただく側にもなるんです。

うちでは、お供えでいただいたシーチキンは家族で分け合ってます。
ツナ缶の箱はどこで買える?
沖縄のスーパーなら、バラや3缶パックの横に12缶入りの箱がふつうに並んでいます。
ただ、沖縄のどの家庭も箱で買っているわけではないと思います。わが家も、いつも箱で買うわけではなくて、特売のときに箱買いすることもあるくらい。箱で買うのは、だいたい旧盆やお正月のお供えを用意するときです。

とはいえ、いちいち買いに行くのがめんどくさいから箱で買うという人が多いのも確か。私もその中の一人かもしれません笑
買うのはかねひでやサンエー。最近はコストコで売っている別のメーカーのツナ缶を使うこともあります。Amazonで安くなっていたときに、箱で買ったこともあります(写真の箱がそれです)。かねひでとサンエーの違いはかねひでとサンエーの比較に書いています。
県外の方や、近くのお店に箱が置いていない方は、通販が早いです。ふだん使いなら12缶入り、贈り物ならギフト箱が選びやすいと思います。
沖縄の親戚に旧盆のお供えを送りたい方には、ギフト用の詰め合わせもあります。のしは赤白の蝶結びで「お中元」が、わが家のまわりのやり方です。
缶詰つながりでいうと、沖縄の人がもうひとつ箱で買うのがスパム(ポーク缶)です。安く買うコツは沖縄のスパムを安く買う方法にまとめています。
よくある質問
Q. シーチキンとツナ缶は違うものですか?
中身はどちらもマグロやカツオの缶詰です。「シーチキン」ははごろもフーズの登録商標で、同社の商品だけの名前です。
Q. 箱は何缶入りですか?
わたしがスーパーで見かけるのは12缶入りがいちばん多いです。
Q. お供えにツナ缶は失礼になりませんか?
一般のマナーでは魚は避けるとされますが、わが家のまわりでは旧盆のお供えの一番人気です。地域や家で考え方が違うので、迷ったら周りに合わせるのがいちばんです。
Q. どうして沖縄はこんなにツナ缶を食べるのですか?
お盆の贈り物として箱で広まったことと、チャンプルーなどの炒め物に油ごと入れて使うことが大きいといわれています。消費量は全国平均の約4倍です。
まとめ
| 箱で売る理由 | お盆の贈り物として広まった+料理でたくさん使う |
|---|---|
| 消費量 | 年間1,631万缶・全国平均の約4倍(2017年度) |
| 箱の中身 | 今の主流は12缶入り |
| お供え | わが家のまわりでは旧盆の一番人気。マナー本とは真逆 |
沖縄の人にとってシーチキンは、ふだんの料理にも、親戚へのあいさつにも使う身近なものです。スーパーで箱が積まれているのを見かけたら、「ああ、これが沖縄のお盆の定番なんだな」と思い出してもらえたらうれしいです。

ここに書いたのは、わが家のまわりのやり方です。ほかのお供えが定番のおうちがあったら、ぜひ教えてください🙏
参考にした記事
- 沖縄タイムス「シーチキンの消費量が全国4倍の沖縄 他県にない『箱売り』は県民の習慣に着目して定番化」(2021年8月16日)
- 沖縄タイムス「シーチキンを“箱買い”する沖縄県民、消費量は全国平均4倍 はごろもフーズが感謝の1億円」(2020年2月1日)
- 琉球新報「ツナ缶詰『シーチキン』値上げへ」(2022年11月1日)
- はごろもフーズ「シーチキン情報」



